磯のあわびの片思い。アワビ、鮑、鰒
「アワビの踊り焼き」というものは、残酷に思えるのに不思議と心躍る料理。
家族旅行で初めて一人ひとつずつを食しました。
日本では縄文時代から食用とされていたらしく、平安時代にも貴族が好んで食べていたと言うこの高級食材は、
生で食べるとコリコリとした歯ざわりが楽しい。このように活きの良いまま焼くとその歯ざわリは一変してとても柔らかいものになる。
ほんとにしあわせな食感と風味が口の中いっぱいに感じます。
伊勢の海人 朝な夕なに 潜つぐ 鮑の片思いにして
万葉集にある、磯のあわびの片思いの元となった歌だそうで。
「鮑の片思い」とは、アサリやシジミのような2枚貝ではないので、ピッタリと合う貝がなく常に相手を思う状態であることの例え言葉です。
今回の贅沢は、伊勢の神宮で神事にも使われる「鮑」を、初めてのお伊勢様参拝を記念していただく事にしたんです。
伊勢神宮さまに感謝。