サウナ知識

いまさら聞けない、水風呂はサウナに必要?

サウナに通う人々にとって、水風呂は当たり前の存在となっています。しかし、これからサウナを始めたい人や初心者の中には、「水風呂って本当に必要なの?」「冷たいのが苦手だけど、サウナを楽しめる?」と疑問に思う人も多いでしょう。今回は、水風呂の役割やその必要性について詳しく解説し、サウナ初心者でも無理なく楽しめる方法を紹介します。


水風呂の役割とは?

水風呂は、サウナとセットで利用されることが一般的ですが、具体的にどのような役割があるのでしょうか?

1. 血管の収縮と拡張による血流促進

サウナに入ると、体温が上昇し、血管が拡張します。その後、水風呂に入ることで急激に血管が収縮し、血流が促進されます。この血流の変化が「温冷交代浴」と呼ばれるもので、全身の血行を良くする効果があります。

2. 自律神経の調整

サウナによる発汗と水風呂の冷却作用により、交感神経と副交感神経のバランスが整います。これにより、ストレスの軽減やリラックス効果が得られ、心身のリフレッシュにつながります。

3. 「ととのう」感覚を得やすい

サウナ愛好家の間でよく聞かれる「ととのう」という言葉は、サウナ→水風呂→休憩の流れを繰り返すことで得られる深いリラックス状態のことを指します。水風呂に入ることで、交感神経が刺激され、その後の休憩で副交感神経が優位になるため、「ととのう」感覚を味わいやすくなります。

4. 疲労回復や筋肉のリカバリー

サウナの温熱効果で筋肉がほぐれた後、水風呂でクールダウンすることで筋肉の炎症を抑え、疲労回復を促します。特に運動後にサウナを利用する人にとっては、水風呂が重要な役割を果たします。

また、フィンランドやドイツでは水風呂がないパブリックサウナも多く存在し、代わりに外気浴やシャワーによるクールダウンが一般的です。そのため、水風呂が必須ではないことが分かります。


水風呂が苦手な人はどうする?

水風呂の効果が分かっていても、冷たい水に入るのが苦手な人もいるでしょう。シャワーや外気浴だけでクールダウンする事でも構いませんが、体調が万全でチャレンジしたい方のために、無理なく水風呂を楽しむための方法を紹介します。

1. 手を沈めない

両手を上げて水風呂に浸からないようゆっくりと入りましょう。手を冷まさないことで、冷たさを感じにくくなります。

2. 肩まで浸からずに半身浴する

最初から全身を沈めるのではなく、腰まで浸かる程度から始めると、体の負担が軽減されます。

3. ぬるめの水風呂を選ぶ

施設によっては、水温が18〜20℃程度のぬるめの水風呂が用意されていることもあります。無理に冷たい水に入る必要はありません。

4. 短時間で済ませる

無理に長時間入る必要はなく、10〜20秒程度の短時間でも十分な効果があります。徐々に慣れていくことで、水風呂が快適に感じられるようになります。

5. 充分に温まってから入る

サウナで温まるとき、「水風呂に入りたい!冷たい水に浸かりたい!」と思えるまで、いつもより少しだけ長く体を温めましょう。「ここまで我慢できたら冷たかった水もきっと気持ち良いはず!と思い込む心理方法です。あくまでも体調・健康を考慮してお試しください。


無理して水風呂に入らない方がいい人・注意が必要な人

水風呂には多くのメリットがありますが、体質や健康状態によっては避けた方が良い場合があります。

1. 心臓や血圧に持病がある人

急激な温度変化は心臓や血管に大きな負担をかけます。高血圧や心疾患のある人は、医師と相談しながら慎重に利用する必要があります。

2. 冷え性や末端の血流が悪い人

冷え性の人が急激に冷たい水に浸かると、血流が悪化する可能性があります。温冷刺激が逆効果になることもあるため、無理せず外気浴やぬるめの水で調整しましょう。

3. 極端に体力が低下している人や疲れがたまっている人

サウナ後の水風呂は体力を消耗することもあります。極度の疲労状態では、めまいや立ちくらみの原因になることがあるので注意が必要です。

4. 空腹時や飲酒後

空腹時やアルコール摂取後は血圧の変動が激しくなりやすいため、水風呂は避けた方が無難です。

5. サウナ初心者や体温調整が苦手な人

慣れていない人が急に冷水に入ると、強いストレスを感じたり、パニックになることもあります。徐々に慣らしながら、無理のない範囲で楽しみましょう。


まとめ

水風呂は、血流促進や自律神経の調整、「ととのう」体験を得るために役立つ要素ですが、絶対に必要なものではありません。苦手な人でも無理なくサウナを楽しめる方法はいくつもあります。

また、健康状態によっては水風呂が適さない場合もあるため、自分の体と相談しながら楽しむことが大切です。

大切なのは、自分のペースでサウナを楽しむこと。水風呂が好きな人はしっかりと活用し、苦手な人は無理せず別の方法でクールダウンするのが理想的です。自分に合った楽しみ方を見つけて、サウナライフを充実させましょう!

craftmans

一級建築施工管理技士、 サウナ・スパプロフェッショナルやDIYアドバイザーの資格を持つ。 商空間作りが専門で設計施工に携わった物件は3000件を超える。 多くのサウナ温浴施設の施工や設計のお手伝いに関わり、サウナ事業を学ぶため全国のサウナやフィンランド・ドイツ・エストニアにも渡って知見を広めている。 趣味で自宅のウッドデッキも3回作るDIYer。 DIY|手作りウッドデッキ|IKEA|台湾|ラブラドール|北海道釧路市出身|サ旅|サウナ温浴施設施工|サウナDIY|サウナ作りのご相談お気軽にどうぞ https://x.com/sauna_ji

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